損益計算書の書き方を4つのステップで解説!フォーマットごとの特徴も
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損益計算書は、キャッシュフロー計算書や貸借対照表と並んで「財務三表」に数えられる重要書類です。損益計算書からは会社の収益性を読み取れるため、経営分析のために欠かせない書類と位置づけられています。

そこで本記事では、損益計算書の概要や簡単な書き方をまとめました。経営面に悩みや課題を抱えている方は、これを機に正しい書き方を身につけていきましょう。

目次

  1. 損益計算書とは?何のために作成する?
  2. 損益計算書を作成する4つのステップ
  3. 損益計算書のフォーマットはどうやって用意する?
  4. 日々の取引はこまめに仕訳をしておこう

損益計算書とは?何のために作成する?

損益計算書(PL、ピーエル)は、1年間に生じた収益・費用をまとめることで、会社の当期純利益を把握するための書類です。収益や費用は項目に分けて金額を記載するため、損益計算書からは「どんな利益・費用が生じたか」「費用を何に使ったか」などを簡単に読み取れます。

また、損益計算書を作成する過程では、以下の5つの利益を計算します。

○損益計算書で計算する5つの利益
①売上総利益:売上高から売上原価を引いた利益(粗利とも呼ぶ)
②営業利益:売上総利益から広告宣伝費や営業のための人件費などを引いた本業の利益
③経常利益:営業利益に本業以外の損益を足し引きした利益
④税引き前当期純利益:経常利益に一時的な損益を足し引きした利益
⑤当期純利益:税引き前当期純利益から税金を引いて最後に残った利益

つまり、損益計算書からは各利益の割合や金額まで読み取れるため、会社の収益構造をスピーディーに分析する資料として役立ちます。

損益計算書を作成する4つのステップ

損益計算書の書き方を4つのステップで解説!フォーマットごとの特徴も
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ここからは、帳簿から損益計算書を作成する流れを紹介します。

【STEP1】事業年度内の取引を仕訳する

損益計算書は1年間の利益を計算するものなので、まずは事業年度に分けて取引の仕訳を行います。各取引の内容が分かるものを用意したら、仕訳帳に以下の情報を記入しましょう。

○仕訳帳に記入する内容
・取引が発生したタイミング(年月日)
・発生した費用の金額(借方)
・発生した収益の金額(貸方)
・取引の内容

日々の取引をより細かく記録しておきたい場合は、「借方科目・貸方科目」の記入欄があるテンプレートの使用がおすすめです。

【STEP2】総勘定元帳に転記する

日々の仕訳が終わったら、次はその内容を総勘定元帳に転記します。総勘定元帳は勘定科目ごとに記載する必要があるので、【STEP1】の時点で各取引の科目をチェックしておきましょう。

なお、総勘定元帳にもさまざまなテンプレートがありますが、近年では右端に累計残高を記載できる「残高式元帳」が主流です。

【STEP3】試算表を作成する

次は、すべての勘定科目を集計するために「試算表」を作成します。各勘定科目の金額を計算して記入するだけですが、試算表にも複数の形式があるため注意しましょう。

○試算表の主な形式
・合計試算表:各勘定科目の借方合計額と貸方合計額を記載したもの
・残高試算表:各勘定科目における借方・貸方の残高を記載したもの
・合計残高試算表:各勘定科目における合計額と残高の2つを記載したもの

特に形式が決まっていない場合は、合計試算表と残高試算表を組み合わせた「合計残高試算表」がおすすめです。最近では、情報を入力するだけで合計額・残高が自動計算される会計ソフトやテンプレートも見られるので、できれば情報量が最も多い合計残高試算表を選びましょう。

【STEP4】損益計算書の作成

試算表で借方・貸方の合計額(残高)が一致することを確認したら、あとは損益計算書に各項目を転記するだけです。手元に帳簿類があれば簡単に作成できますが、「仕入(売上原価)」のように表記が異なる項目もあるので、注意しながら作業を進めていきましょう。

損益計算書のフォーマットはどうやって用意する?

損益計算書を作成する際には、事前にフォーマットを用意する必要があります。ここからは主な方法を3つ紹介します。

Web上のテンプレートやひな形

損益計算書のテンプレートやひな形は、さまざまなWebサイトで公開されています。表計算ソフト(※)は必要ですが、無料でダウンロードできるものが多いため、手元にフォーマットがない方はぜひ利用してみましょう。

試算表や仕訳帳などについても、数多くの無料テンプレートがWeb上で公開されています。

(※)基本的にはExcelに対応したものが多い。

会計ソフト

作成の手間を抑えたい方には、会計ソフトの利用がおすすめです。仕訳帳との連携機能があるソフトを利用すれば、日々の仕訳を記録するだけで自動的に損益計算書を作成できます。

損益計算書の作成に対応した会計ソフトには、例えば「会計ソフトfreee」や「弥生会計」などが挙げられます。損益計算書の作成が有料のソフトもあるので、料金プランは事前に確認しておきましょう。

専門家への依頼

損益計算書を作成する余裕がない場合は、税理士などに依頼する方法も一つの選択肢です。コストはかかりますが、関連資料を渡すだけで正確な書類を作成してもらうことができます。

空いたリソースを本業に充てることもできるので、作成にあたって不安を感じている方はぜひ相談してみましょう。

日々の取引はこまめに仕訳をしておこう

損益計算書の作成は、手元に必要な資料があれば難しくありません。ただし、帳簿の作成から始めると大きな手間がかかるので、日々の取引はこまめに仕訳することを心がけましょう。

また、最終的な目的は「経営分析」なので、損益計算書を作成したら各項目をしっかりと確認することが大切です。

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