業務用冷蔵庫の適切な選び方と電気代を節約できる一工夫とは
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飲食店やカフェを運営している事業主や企業にとって、食材などを保存する業務用冷蔵庫の選定は重要です。業務用冷蔵庫は家庭用冷蔵庫よりも電気消費量が多いため、固定費を削減するためには適切な機種選びと節電のテクニックを押さえておく必要があります。意外と知られていない業務用冷蔵庫の選び方や、電気代を抑える工夫について学びましょう。

目次

  1. 業務用冷蔵庫とは
  2. 業務用冷蔵庫にかかる電気代とは
  3. 業務用冷蔵庫を選ぶときのポイントとは
  4. 業務用冷蔵庫の電気代を節約する方法
  5. 新電力会社の切り替えも併せて検討しよう

業務用冷蔵庫とは

飲食店や宿泊施設などで用いられる業務用冷蔵庫は、家庭用よりもサイズや容量が大きいです。コンセントの形状なども家庭用とは異なるため、導入する前に電源設備も併せてチェックしましょう。ここでは、選び方のポイントを解説します。

業務用冷蔵庫の特徴

業務用冷蔵庫の特徴は、家庭用の冷蔵庫よりも「サイズ」と「容量」が大きいことです。さまざまな設置場所や用途を想定した機種があり、それぞれ食材の品質を一定期間保つために設計が工夫されています。家庭用冷蔵庫よりも見た目がシンプルで、ドアポケットは付いていません。オールステンレス製なので錆びにくく、耐熱性や耐水性、耐久性に優れています。

業務用冷蔵庫の種類

業務用冷蔵庫は、「縦型冷凍冷蔵庫」と「コールドテーブル」に分かれます。縦型冷凍冷蔵庫はその名から分かるとおり縦に長く、上下にドアがついているタイプです。コールドタイプは横長で、調理台として上部を活用できるデザインになっています。

業務用冷蔵庫にかかる電気代とは

業務用冷蔵庫の適切な選び方と電気代を節約できる一工夫とは
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機種や容量にもよりますが、業務用冷蔵庫を導入すると年間1万円から2万円程度の電気代がかかります。家庭用冷蔵庫の電気代は年間6,000円から1万円なので、約2倍のコストがかかる計算です。

電気代の算出式

冷蔵庫にかかる年間の電気代は、説明書などに記載されている年間消費電力量に1kWhあたりの電力量料金の単価を乗じることで算出できます。電力量料金単価は電力会社のプランによって異なるため、ランニングコストを試算するためにも契約内容を確認しておきましょう。

業務用冷蔵庫を選ぶときのポイントとは

業務用冷蔵庫の機種を選ぶ際にチェックしておきたいポイントを3つ紹介します。

サイズと機能

業務用冷蔵庫を選ぶ際に最も重要なのは、厨房の規模や想定される食材の量に合ったサイズのものを選ぶことです。ドアの開閉時の動きも考慮した上で必要なスペースを算出し、導入後に邪魔にならないように設置しましょう。余計な機能がついていない機種を選べば、電気代の削減も期待できます。

コンセント形状

業務用冷蔵庫のコンセント形状には、「単相100V」と「三相200V」があります。それぞれ電気プラグの形状が異なるため、自社の電源環境をあらかじめ確認しておきましょう。

  • 単相100V

単相100Vは、一般家庭で使われているコンセントです。単相100Vが使える業務用冷蔵庫もあるため、単相100Vしか使えない環境であれば、必ず対応している機種を選びましょう。単相100Vに対応している機種は通常小型~中型のサイズなので、狭いスペースでの設置に適しています。

  • 三相200V

三相200Vは、3系統の電流や電圧が組み合わさった形状のコンセントです。業務用冷蔵庫の多くは、三相200Vのコンセントに対応しています。三相200Vは節電効果が高い反面、利用するためには電源工事を必要とします。長期的な節電を考えるのであれば、あらかじめ三相200Vに切り替えておくとよいでしょう。

  • 排水設備

業務用冷蔵庫を設置する際は、排水設備にも注意しましょう。業務用冷蔵庫の容量が大きくなるほど排水量が増えるため、業務用冷蔵庫を購入する前に必ず排水経路を確認しましょう。どうしても排水設備を用意できない場合は、強制蒸発皿の取付で対応できるケースもあります。設置前に、必ず排水の計画を立てておきましょう。

業務用冷蔵庫の電気代を節約する方法

業務用冷蔵庫の適切な選び方と電気代を節約できる一工夫とは
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頻繁にドアを開閉する冷蔵庫は、想定以上に電気代がかかりやすい設備といえます。業務用冷蔵庫の電気代を少しでも節約するために、以下の6つの方法を試してみましょう。

  • 冷気遮断カーテンの設置
  • 冷蔵庫内に余裕を持たせる
  • 食品を冷やしてから入れる
  • 省エネタイプの冷蔵庫を選ぶ
  • 定期的に掃除する
  • アンペア数を下げる

冷気遮断カーテンの設置

扉が大きい業務用冷蔵庫はドアを開くたびに冷気が逃げてしまうため、余計な電力を消費しがちです。冷気を逃がさない冷気遮断カーテンをつけておくと冷気が逃げにくくなるため、電気代を節約できます。冷蔵庫内と室内の温度差を小さくする効果も期待できます。

冷蔵庫内に余裕を持たせる

冷蔵庫に食材を詰め込みすぎると冷蔵庫内の空気がうまく循環しなくなるため、冷蔵庫が冷えにくくなります。冷却効率を保つために、入れる食材は容量の7割程度に抑えましょう。また、段ボールのまま冷蔵庫に入れるのも避けたほうがよいでしょう。

食品を冷やしてから入れる

調理済みの温かい料理は、必ず常温まで冷ましてから冷蔵庫に入れましょう。冷蔵庫に温かいものを入れると冷蔵庫内の温度が急激に上がり、電気代がかさむだけでなく冷蔵庫への負荷も大きくなります。故障の原因になったり、食中毒のリスクを高めたりするため、温かいものはそのまま冷蔵庫に入れないようにしましょう。

省エネタイプの冷蔵庫を選ぶ

業務用冷蔵庫を購入する際、省エネ機能が備わっているものを選ぶと電気代を節約できます。例えば、ホシザキの省エネタイプの業務用冷蔵庫の省エネ率は約55%。つまり、機種選びを工夫するだけで毎年の電気代を半分近く節約できるのです。

定期的に掃除する

衛生面と省エネの観点から、冷蔵庫は定期的に清掃することをおすすめします。冷蔵庫の裏側も定期的に清掃することでコンデンサーのフィルターが清潔に保たれ、冷却機能を維持できます。そのため、業務用冷蔵庫を設置する際は、裏側を掃除しやすいように壁から5センチほど離しましょう。

アンペア数を下げる

電気代の節約で見落としがちなのが、アンペア数です。開業時に電気の契約をしたまま見直しをしていない場合、アンペアを1〜2段階下げても問題ないケースがあります。電気契約の内容を確認した上で、電力会社に相談してみましょう。

新電力会社の切り替えも併せて検討しよう

業務用冷蔵庫の電気代を大幅に節約したい場合は、今回紹介したテクニックに加えて電力会社の切り替えも検討するとよいでしょう。電力自由化によって新電力会社が新しいプランを次々に打ち出しているため、定期的に相見積もりを取ってみると、思いがけない節約効果が生じることがあります。エネチェンジなどの料金比較サイトを活用して、シミュレーションを行うことをおすすめします。