法人向け新電力プランの選び方とは? 新電力9社の特徴も紹介
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電力の小売が2016年4月に全面的に自由化されて約6年。法人向けの高圧・特別高圧契約についてはそれ以前から自由化が進められていましたが、低圧電力も加わったことで各社の競争が激化しています。

本記事では、新電力に関する基礎知識のほか、よりお得な電力プランを選ぶための参考として新電力9社の特徴をまとめました。

目次

  1. 新電力・電力自由化とは?
  2. 電力会社を選ぶ基準とは?
  3. 新電力9社の特徴
  4. 新電力に切り替えるために必要な期間や手続きとは
  5. 使用状況にあった新電力プランを検討しよう

新電力・電力自由化とは?

電力が自由化した2016年4月から、新たに電力事業に参入した会社のことを新電力と呼びます。電力業界はこれまで特定の企業の独占状態でしたが、自由化によって今までにない電力プランを消費者が自由に選べるようになったのです。

新電力の会社が増えたことで、より電気代が安くなるプランや各種オプションサービスなどの選択肢の幅も広がりました。

電力会社を選ぶ基準とは?

法人向け新電力プランの選び方とは? 新電力9社の特徴も紹介
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2016年4月1日以降、電力事業に参入する企業は次々に増えています。資源エネルギー庁によると、2022年1月28日時点で登録されている登録小売電気事業者は745事業者でした。参入者が増えるとその分他社との差別化を狙ったサービスが開発され、定期的に新しいプランが発表されています。

料金(基本料金・電力使用量)

電気料金は、大別すると基本料金と電気使用量(従量料金)で構成されています。基本料金とは、契約のアンペア数で決まる毎月の固定額のことです。

一方、電気使用量(重量料金)とは、使った電力分だけ加算される料金を指します。さまざまな電力会社のプランを見比べる際は「基本料金」と「電力使用量(従量料金)」の確認が必要です。

  • 基本料金
    電力会社によって基本料の設定は異なります。例えば「あしたでんき」という企業の標準プランの場合、基本料金が0円です。自由化する前は電気代の基本料金は必ず設定されていましたが、新電力の場合は基本料金を0円に設定する企業も増えています。

  • 従量料金
    自由化の前の契約プランでは、電気の使用量が増えると従量料金も高くなるのが一般的でした。しかし新電力の会社によっては、どれだけ使用量が増えても1キロワットアワーあたりの金額が一律というプランもあります。

特典

新電力の競争の激化に伴い、電力プランの特典を用意する会社も増加傾向です。例えば「auでんき」「ソフトバンクでんき」の場合、携帯電話と一緒に契約することで電話代が割安になったりポイントが還元されたりする特典があります。

その他の企業も独自の特典を用意しているケースが増えているため、新電力を検討する際には、あわせて確認しておきましょう。

供給エリア

電力会社を選ぶ基準の一つが供給エリアです。全国展開している新電力は問題ありませんが、中には地域を限定している企業もあります。新電力を検討するときは、自分が住んでいる地域に電力を供給しているかどうか事前にホームページなどで調べておきましょう。

法人プランの注意点は?

法人プランの場合、「高圧小口(50キロワット以上500キロワット未満)」の契約を結ぶケースが多い傾向です。「高圧小口」では、過去1年間のうち最も使用量が多い月を基準に電気料金を設定する実量性の契約になることが多いため、注意しましょう。

過去1年間で飛びぬけて電気使用量が多い月があると次年度の電気代が高くついてしまうため、必要に応じて電力会社にプランの相談をすることをおすすめします。

新電力9社の特徴

ここでは、法人向けの電力プランを提供している新電力の特徴を紹介します。

ハルエネでんき

ハルエネでんきは、ハルエネが提供している電力サービスです。法人限定プランで関東エリアの場合、8種類のプランが用意されています。自社の事業形態に合わせて最適なプランを選びましょう。供給エリアは、沖縄を含む全国が対象です。

テプコカスタマーサービス

テプコカスタマーサービスは、東京電力のグループ会社です。2019年2月時点で新電力の分野で全国1位の電力販売実績があり、東京電力のノウハウを使った低コストの保守点検サービスを提供しています。夜間・休日を問わず24時間365日電気事故に対するバックアップ体制を整えている点は、大きな強みです。

ソフトバンクでんきfor Biz

ソフトバンクでんき for Bizは、ソフトバンクが提供する電気サービスです。オフィスや店舗を対象とした低圧電力サービスで、一般的な大手電力会社の低圧電力よりも安い基本料金で利用できます。東京電力や関西電力といった旧電力会社からの乗り換えであれば料金的にお得です。

ENEOSでんき

ENEOSでんきは、エネルギー企業のENEOSが提供する新電力です。低圧電力から高圧・特別高圧電力まで全般的に取り扱っています。

ただし低圧電力と高圧・特別高圧電力では、供給エリアが異なるため、注意しましょう。エネルギー企業のENEOSが運営するため、安定的な電気の供給が期待できます。

Ennet(エネット)

エネットは、エネルギー&ICTで持続可能な社会に貢献することをミッションに掲げており、オフィスビルや病院、自治体庁舎などで多くの電力の供給実績があります。供給エリアは全国対応しており、高圧電力だけではなく低圧の契約数も年々伸びています。2021年8月には約10万件以上の契約件数まで至りました。

シン・エナジー

シン・エナジーは、再生可能エネルギーによる発電や省エネ導入のサポートなど、持続可能な社会に向けて幅広いエネルギー事業を手がけている企業です。北海道や離島を除いた全国にサービス展開をしており、基本的に契約手数料・解約金が両方ともかからない独自の契約体系を構築しています。

USENでんき

USENでんきは、音楽配信事業を行っているUSENの新電力サービスです。北海道や関東、沖縄を除いた地域に電力を供給しています。レストランや美容室、クリニック、小売店舗などで電気代を7〜12%削減した成功事例もあり、コスト削減が期待できます。

東急でんき

東急でんきは、東急グループの東急パワーサプライが提供する電気サービスで、供給エリアは関東のみです。東急カードで支払うと電気料金の1%が東急ポイントとして貯まったり、イッツコムやケーブルテレビ品川の加入者ならケーブルテレビの利用料金が安くなったりする特典があります。

丸紅新電力

丸紅新電力は、丸紅が100%出資している新電力です。沖縄や離島を除いた全国エリアに対し契約期間の縛りなどがない電力プランを提供しています。建物の電力使用状況から最もコスト削減が見込めるプランを個別で提案してくれる点が強みといえるでしょう。

新電力に切り替えるために必要な期間や手続きとは

法人向け新電力プランの選び方とは? 新電力9社の特徴も紹介
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新電力に切り替える際に把握しておくべき情報は「供給までにかかる期間」と「手続き内容」です。

供給までに必要な期間

新電力へ契約を切り替えるためには、既存の電力会社と新電力の会社双方で事務手続きを行う必要があります。工事が発生すると切り替えまでに1~2ヵ月かかるため、早めに手続きを進めておくとよいでしょう。

手続き

契約を切り換えたい新電力の候補をいくつか選んだら、見積もりをそれぞれに依頼しましょう。切り替えの申し込みをした後は、工事が不要であれば通常1週間以内に切り替えが完了します。

使用状況にあった新電力プランを検討しよう

新電力への切り替えを検討する場合、自社の電力使用状況を明細などから把握しておく必要があります。場合によっては、新電力に切り替えることで逆に電気代が高くなる可能性もあるため、必ず見積もりをとったうえでシミュレーション内容に納得してから乗り換えましょう。